フィアット プント
エンジンはどちらも静かでスムーズ。特にアバルトに搭載される1700cc(正確には1746cc)エンジンはまるで電気モーターのように回る。それでいて低回転から力があり、高回転域までコンスタントにパワーを出すタイプで扱いやすい。アバルトの名前が付くとどうしても高回転型の性格を想像しがちだが、レッドゾーンの始まる6600回転まで引っ張ってもあまりドラマは起きない。それより5500回転付近で上のギアにつないでいった方が速く走れる。 1200ccエンジンも意外や静かで力強い。ただしキビキビ走らせようとしたら4000回転以上をキープすること。6速のシーケンシャルモードはこんな時に強みを発揮する。CVTにありがちなストップ&ゴーでのギクシャク感もさほど気にならない。これは強めのクリーピング(アクセルを踏まなくともジリジリ車が前に出る現象)をわざとつけているせいもあるだろう。 フットワークも背高ボディに似合わずバシッと安定しており峠道が楽しい。ただし堅く締め上げた足ではなく、大きくストロークするサスで路面を粘っこく捉えるタイプ。これはアバルトもEXLにも共通している。さすがに後者はタイヤが細い分カーブではやや頼りないし、姿勢変化も大きいのだけれど、いかにもラテン系らしいこういう乗り味、僕は好きだし、乗り心地も非常いいと思う。実用で買うならこれで十分だ。 イタリア車というとカッコはいいけれど作りがどこか華奢で…、と退いてしまう人も居るだろうが、ニュープントにはそうしたイメージは無い。ドアの開閉感からスイッチの節度まで実にしっかりしている。もちろん走り味も洗練されているし、内外装のデザインは相変わらずラテンの洒落心を思いきり発揮している。ドイツ車からちょっと跳んで、個性的なコンパクトカーを捜している人には格好の一台だろう。
可変バルブタイミング機構装備、最高出力96kW(130ps)の1800cc直列4気筒DOHC16バルブエンジン。
低燃費と快適性を追求した、最高出力59kW(80ps)の1200cc直列4気筒DOHC16バルブエンジン。
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