98年に行われた規格改正以来、順調にその数を伸ばしつつある軽自動車。以前はアルトやミラといったセダンタイプが需要の中心だったが、スズキがワゴンRを投入してからはこの種のミニワゴンが完全に主流になっている。
ホンダもこの市場にライフというモデルを投入している。ライバル達よりやや背の高さを抑えた柔和な表情のボディや、ホンダというブランドイメージの良さもあって、常にベスト3に入るほどの人気商品だ。ただ、これまでのライフはノンターボエンジンのみの性格的に大人しいモデルしか無く、刺激的な走りを求める若いユーザーには今一つ訴求力が弱かった。
ライバル達はターボやスーパーチャージャーなどの華々しいスポーツモデルを有しているが、ホンダはこの路線にZという別のモデルで対応していたのだ。しかしZは縦置きミッドシップの4WDなどという凝ったメカを採用した事で価格が相当に高くなってしまった。走りはいいのだが、正直なところ価格を含めた商品力では劣勢だった。
こうした背景から今回登場して来たのがライフ ダンクというわけだ。要するにライフにターボのパワフルなエンジンを与えたスポーツモデルだが、ライフの名前だけだと生活密着型の実用車的イメージが強いため、ダンクという別名を与えたに違いない。
ボディシェルは基本的にライフと同じだが、専用の4灯式ヘッドライトやグリル、下側を一周するエアロパーツなどで外観を精悍に仕立ててある。吊り目のライトがいかにもスポーツモデルらしい表情を作り出しているが、シンプルさを基本とするライフらしさも残っており、若い世代を中心に幅広く受け入れられるデザインだと思う。
エンジンは64psの3気筒SOHCインタークーラーターボ。パワフルな事はもちろんだが、同時にターボエンジンとして初めて平成12年排出ガス規制値を50%以下でクリアする「優・低排出ガス」適合車としている点は高く評価していい。また、ホンダらしく64km/hオフセット衝突や50km/h後突試験までクリアした安全ボディを採用している点も高評価ポイントだ。
組み合わされるミッションは3速のコラム式オートマチックのみ。ライバルが4速化を進めている中で、この点はちょっと不利な材料となる可能性もある。駆動方式はFFとリアルタイム4WDの2タイプ。グレードは高級志向のTRと標準仕様のTSの2種類があって価格は121.5万円から143.5万円までとなっている。