トヨタ イプサム
走り出す前に取り回しについて触れておこう。背が高くノーズの短いミニバンの場合、車両直前の視界の悪さが気になる事があるが、イプサムはそれをユニークな新メカで解決している。フロントグリルからつきだした小突起状のプリズムを使ったCCDカメラで、直前左右の視界をナビ画面に映し出すブラインドコーナーモニターがオプション設定されているのだ。これはクルマの近くに居る子供の確認や、視界の悪い交差点から鼻先を出した時に左右のクルマの流れを確認するのに有効。ナビにプラス2万円で装着可というから、ぜひ欲しい装備だ。 イプサムはリヤウインドーが遠く、高さも高いので後方視界もあまりいいとは言えない。そこでここにもCCDカメラを使ったバックガイドモニターがオプション設定されている。車外情報の多くをカメラ映像に頼るのは?な部分もあるが、これもぜひ欲しい装備。ならばオプションなどと言わず標準装備にすべきだろう。 さて、走りだ。ややずんぐりとした車体から想像するより走りははるかに軽快だった。2400ccの4気筒エンジンは低速域から十分な力強さを発揮する上、フラットなトルク特性で非常に扱い易い。高回転域まで積極的に引っ張るATが組みあわされる事もあってキビキビとした走りを堪能できた。それに音も静かだ。 フットワークもなかなか。カーブで内輪が浮き上がるような不安定感はまったく無く、外輪が沈み込むような安定したフォームを見せる。ステアリングの応答性も丁度よい感じでボディの大きさを意識させない軽やかな走りが印象的だった。今回はスポーティーなsと豪華仕様のuを中心に試乗したが、両者には新しい制御理論を取り入れたH∞TEMSという電子制御サスが採用されいる。この効能も大きいに違いない。 乗り味はおおむね良質だが、コーナリング中に前輪がギャップに乗ると、けっこうきついキックバックがステアリングに出るのが気になった。全体に滑らかな乗り味なので、余計この点が目だってしまうのだ。乗り心地は、16インチタイヤを履くsの方が全体に締まりがあって良かった。15インチタイヤは意外な事にブルブルとした振動が大きく質感を落としている。s以外では標準サスに15インチタイヤのiがいいバランスだと感じた。
2AZ-FE:排気量2400cc・最高出力118kW/5600rpm(160ps/5600rpm) 連続可変バルブタイミング機構(VVT-i)付き直列4気筒DOHC16バルブエンジン。
カーブで内輪が浮き上がるような不安定感はまったく無く、外輪が沈み込むような安定したフォームを見せる。

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