トヨタ アルテッツァ
走りに関する改良としてまず上げられるのは、ディファレンシャルギアのギア比、つまり最終減速比を上げて加速性能を良くした事だ。アルテッツァに搭載される3S−GE型エンジンは、回転の上りはスムーズなものの、ちょっとトルク感に欠けるきらいがある。これをギア比でカバーしようというわけだ。 ただし、これはあくまでも対症療法であって抜本的な解決策とはなっていないと思った。確かにダッシュ力はやや鋭くなったものの、エンジンのパワーバンドが始まる4500回転以下では相変わらずトルク感が希薄。低速コーナーでこれ以下に回転が落ちると、音のわりに前に進んでいない感覚がまだある。やはり排気量を上げるか、可変バルブリフト機構などを採用したもう少しパワフルなエンジンが欲しくなる。 シャシ関係にも手が入っている。ステアリングギアの精度を向上させ、同時にレシオを若干クイックにしている。サスペンションもスプリングレートを1割ほどアップさせた上、ダンパーを微低速バルブ付きとし、さらに減衰力も上げたという事だ。 この効果は明確に出ていた。まず乗り心地が良くなっている。締め上げられたにも関わらず、突き上げはさほど大きくなっていないし、これまで突起を乗り越えた時に感じたブルンという余韻も影を潜め、スッキリとした乗り味になっているのだ。 初期型に見られた旋回中のピッチ方向のフラつき感も無くなり、姿勢が安定したし、ステアリングの手応えより明確になった上、旋回Gがかかった状態での切り足しに対する反応も鮮明になっている。 今回のマイナーチェンジで施された改良により、これまでちょっと甘口と言われていたRS200の走りにピリッと締まりが出て来たのは確かだ。ただ、待望久しかった小型FRスポーツセダンという期待値からすると、もっと尖った方向の味付けがなされたモデルがあってもいいと思う。もう少しパワフルで、シャシも快適性よりも運動性能に重きを置いたグレードが追加されたら、アルテッツァは更に面白くなると思う。
3S-GE:排気量2000cc・最高出力154kW/7600rpm(210ps/7600rpm)のDUAL VVT-i搭載直列4気筒DOHC16バルブエンジン。
これまで突起を乗り越えた時に感じたブルンという余韻も影を潜め、スッキリとした乗り味になっている。
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