トヨタ ist(イスト)
軽快な走りが印象的な上級コンパクトカー
レポート=石川芳雄 写真=高野公男 (2002年5月16日)
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昨年の東京モーターショーに参考出品され、その完成度の高さから市販が確実視されていたist(イストと読む)がついに登場した。このクルマは、ヴィッツとシャシを共用する小型車だが、ワイドなグリルや切れ長のヘッドライトによる精悍なマスク、腰下の安定感を強調する大きく盛り上がったフェンダーなどで、これまでの1300cc〜1500ccクラスには無かったスタイリッシュさと質感を表現しているのが特徴。一応若い世代の男女をターゲットとしているようだが、一クラス上のコンパクトカーとして幅広い層に支持される可能性も感じさせるニューモデルだ。 ボディサイズは全長3855mm×全幅1695mm×全高1530mm。全長と全高は人気のホンダ・フィットとほぼ同レベルで、全幅は5ナンバーサイズいっぱいという大きさだ。ただし大きめの全幅はオーバーフェンダーのデザインにかなりの部分を費やしているし、ホイールベースは車体を共用するヴィッツと同じということで、フィットほど空間効率を突き詰めたクルマとはなっていない。もちろんコンパクトカーとして過不足の無い実用性は備えているが、効率よりも雰囲気や質感を重視したクルマだ。言い換えればスペシャルティ・コンパクトカーといったところだろうか。 衝突安全に関する新しい技術を盛り込んでいるのもistの特徴のひとつ。ドアのショルダーライン内側に衝突荷重を受け持つ部材を追加したり、フロアのサイドメンバーを強化する事で、重量2トンクラスの大型車と衝突した場合も高い安全性を発揮できるようになっている。このように、質量の異なるクルマ同士の衝突を考慮することをコンパティビリティと言うのだが、トヨタのGOAボディにもいよいよこの概念が導入されたわけだ。また、歩行者との衝突においても加害性を低減させるため、バンパー表皮近くに発泡材を採用したり、ボンネットやフェンダーをフローティング構造として潰れながら衝撃を和らげるような努力をしている。これらはまだistのみの採用だが、車体を共有するヴィッツ系にもいずれは採用されて行くはずだ。 搭載されるエンジンはヴィッツ系でお馴染みの1300cc2NZ−FEと、1500cの1NZ−FE。1000ccの設定は無い。駆動方式はFFが基本だが、1500ccにのみロータリーブレードカップリングを用いたフレックスフルタイム4WDも用意されている。ミッションは全車4速ATでマニュアルの設定は無し。グレードは1300ccがF、1500ccがSの1エンジン1グレードが基本で、それぞれに格納式ドアミラーやオートエアコンが標準装備となるLエディションが用意される。また、1300ccには装備を簡略化して価格を抑えたEエディションも用意。なお、4WDモデルは1500ccしか無いのでSとFの両グレードが存在する。価格は1.3FのEエディション118万円から4WD1.5S・Lエディジョン165万円までだ。
フロントグリルはワイドで立体感のあるデザイン。ボンネットフードは先端にボリューム感がある。
モノフォルムデザインの四隅に張り出し、バンパーまで連続したホイールアーチ。サイドウィンドウは連続したシャープな印象。
ウィンドウがサイドの面から連続してラウンドして面に張りを持たせたデザインになっている。

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