スズキ ワゴンR&ワゴンR RR
まずはオリジナルワゴンR。今回試乗したのはN−1グレード2WDのコラム式4AT仕様。NAエンジンなので、さすがに上まで回すとかなりノイジーだが、街中ではストレスなく十分使いこなせるパワーを持っている。普段使いが主舞台になることを考えても、燃費もより10:15モード燃費19.8km/リットルと、いっそうの向上が図られているのも嬉しいところだ。走り味もMRワゴンと同じ足まわりになったことで、全高や重心高が高いボディなのにもかかわらず、安定感はかなり増している。 しかし、この足回りの多大なる貢献を受けたのは、RRの方だろう。以前よりずいぶんとしなやかさが増し、ワインディングなどでハードに攻めたときの接地感は格段に向上した感がある。いかんせん重心高が高いために、場面によってはアクセルを戻したくなることも正直ないとは言えないが、安定志向に振られたハンドリングと合わせ、恐怖体験に陥ることはまずなさそうだ。一般道に場面を移すと、コツコツとした突き上げやフロアからのプルプルとした振動は感じるものの、従来気になった跳ねる感じが抑えられ、ロングドライブも苦にならないフィーリングになったと言えそう。電動パワステは、25度くらい切ったあたりから、コツコツとした引っ掛かるような感じがあり、この辺りのフィーリングはまだ改善の余地がありそうだ。 エンジンは、燃費向上のための補機類などは変更されているものの、基本的には98年デビュー当時のいわゆるドッカンターボのままなので、軽自動車のターボはこれでなくっちゃ! というファンはご安心を。しかし、度重なるマイナーチェンジでの安全を高めるための補強や、遮音材の追加などで、目に見えない部分では車重が重くなっていることもあり、MRワゴンのしなやかな足回りと合わせて、きかん坊が少々大人になってしまったような印象を受けるのは事実だ。 熟成が重ねられているために完成度は高いが、あえてひとつ注文をつけるとすればシートの大きさが挙げられるかもしれない。小柄な女性にはちょうどいいサイズなのだが、最近どのクルマもシートの大型化が進んでいることもあり、縦方向の座面の大きさや背もたれの高さなどは、男性からはちょっと物足りないといった声が聞こえてきそうな気がするのだ。
ワゴンR RR:排気量658cc・最高出力47kW/6500rpm(64ps/6500rpm)直列3気筒DOHCエンジン。
ワゴンR:排気量658cc・最高出力40kW/6500rpm(54ps/6500rpm)直列3気筒DOHCエンジン。
全高や重心高が高いボディなのにもかかわらず、安定感はかなり増している。

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