オペル ベクトラGTS
日本ではとかく販売が難しいと言われてきた5ドアハッチバックモデルだが、最近ではマツダ・アテンザが5ドアハッチバックモデルをメインに打ち出してきたりと、ここのところ注目されているカタチである。流麗なボディラインは、セダンと比較すると全長が長いように思えるが、実は全長、全幅、全高ホイールベースとも、まったくの同サイズなのには正直ビックリ。セダンとの大きな違いは、6ライトのスタイリング、ブラックアウトされたヘッドランプ、格子が細かくなったグリル、ホイールアーチのデザイン、コンビネーションランプのダーク化、ハイマウントストップランプのホワイト化、リアスポラーの追加などなのだが、これだけでずいぶんとスポーティな印象が強まっている。スポーティモデルに大切な要素、乗ってみたいと思わせる性能は十分だ。
インテリアも横基調にスッと配されたアルミ調(3.2Lはプラチナ調)インパネ、そしてメーターリング、ステアリング、シフトノブとの一体感が効いていて、シンプルな中にもキリリとシャープな非常にオシャレな空間に仕上がっている。従来の質実剛健といった感じではなく、最近のオペル車はスマートかつエレガントだ。輸入車のスポーティモデルと言うと、小柄な私は必ず悩まされるドライビングポジションも、座面が前半分、後半分に分かれてラチェット式でリフトするし、チルト&テレスコピック付きステアリングのおかげで細かい調整ができ、ポジション的にはバッチリ。ウエストラインが高めなデザインながら、見切りの悪さもさほど感じない。
後方は、ハッチゲートのガラスがかなり寝かされているのと、頑丈なリアワイパーが邪魔をして、クリアとは言い難い感じだ。リアシートは少々座面のアタリの硬さを感じるが、形状的にはムリな感じはない。頭上まできちんと天井が被さる位置に座れるし、広さも適度にはあるので、空間的には大人4名がラクにドライブできるハズ。
しかしウエストラインがかなり高く感じられるので、人によっては閉塞的空間だと感じるかもしれない。でもヘッドクリアランスはそこそこあるし、スポーティドライブされても包まれ感があるリアシートとも言えると思う。ラゲッジは横方向は普通だが、奥に深いものでかなりの収納力を持っている。さらに後席を倒すと、完全にはフラットとはいかないが、驚くほどの荷物を飲み込んでくれそうだ。荷物の積み下ろしもハッチが上まで大きく開くためにしやすいが、私の場合(身長161.5cm)ハッチゲートのノブ部分に届かないため、例えば紐を吊り下げるとか何か工夫が欲しいところだ。
色基調の若干の違いで2.2Lはカジュアルに3.2Lは重厚にと、きちんと演出されている。
グラフィックインフォメーションディスプレイが日本語にも対応していると、より使いやすいと思う。
もう少し閉塞感が薄れると、ファミリーユースとしても問題ないハズ。
スポーティモデルなのにもかかわらず、機能性も忘れていないところに、30〜40代という要求が多いユーザーへの対応力の高さが伺える。

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