ホンダ エレメント
北米からやって来た新感覚SUV
レポート=石川芳雄 写真=高野公男(2003年5月8日)
※コンテンツ内の写真画像をそれぞれクリックすると、拡大写真がご覧いただけます
アメリカでSUV(スポーツ・ユーティリティ・ヴィークル=オフロードタイプの4WD)が大ブレイクしているのは周知の通りだが、旧来のトラック的なクルマから、先に紹介したハリアーのような乗用車ライク&高級志向の物までタイプは様々。SUVは日本におけるミニバンのようにひとつのジャンルとして成熟しており、最近は様々なバリエーションを生み出すまでになっている。
ホンダが4月16日国内デビューさせたエレメントは、まさにそうした新しいバリエーションを模索した一台と言って良いだろう。ターゲットはアメリカの若者。20代前半までのジェネレーションYと呼ばれる一群だ。したがってこのエレメントは企画・開発から生産に至るまで、すべてがアメリカ・ホンダの手によって行われている。
日本にもホンダのザッツや日産のキューブなど、若い世代にターゲットを絞ったモデルはある。エレメントはそのアメリカ版と考えて良いのだが、どちらの国の若者の指向もそう大きくは変わらないようで、仲間と一緒に快適に過ごせるキャビンと、遊びに使い倒せる機能性、そして華美に走らない道具感といった物が好まれる。その実現のため、エレメントはちょっとミニバン的なボクシーな2ボックススタイルとし、外板を無塗装の樹脂製クラディングパネルで覆った。ちなみにボディサイズは全長4300mm×全幅1815mm×全高1790mm。車幅はちょっと大きめだが、このくらいなら日本で乗ってもさほど不自由は無いはずだ。それにこのクルマ、最小回転半径が5.2mと意外なくらい小回りが利くのである。
機能面の最大の注目点は、左右ともセンターピラーレスの観音開きとしている事。フロントドアを開けてからリアドアを開くといった具合に開閉に手順は生じるが、それと引き換えに全長1550mmという巨大なドア開口部が手に入った。この大開口によって前後シートへの良好なアクセス性を実現しているのだ。センターピラーレスということで側面衝突時の安全性を心配する向きもあろうが、リヤドア側にインナーピラーを内蔵する構造となっており、もちろん安全面の心配は無い。
搭載されるエンジンはアコードワゴンなどと同じ基本構造を持つ2400cc4気筒DOHCi−VTECのK24A。ちなみにこれももちろんアメリカ製である。組み合わされるミッションは直線シフトの4速AT。駆動はホンダ独自のデュアルポンプ式だ。オンデマンドタイプの4WDだからオフロードをガンガン行くような本格派ではないが、4輪駆動であることは砂浜や雪道といった場面でやはり心強い。現在のSUVに求められる機動性はこのくらいで十分というわけだ。グレードは単一でFFなどのバリエーションは存在しない。ちなみに価格は259万円となっている。
空力や流れるようなフォルムよりも、骨太の構造物をイメージさせ、機能性と個性を優先したデザインは建築的デザインアプローチだそうだ。
機能重視の考え方でフロント・リア共にあえて樹脂のバンパーを採用し、塗装も施されていない。しかしツートンで構成されたデザインは力強い印象となった。
シンプルな面構成のリアビュー。リアゲートは上下2分割式のクラムシェルを採用し開口部も大きく使いやすそうだ。

ホンダ エレメントの買取・査定( ガリバー)
|
 履歴はありません
 気になる車種は比較表に追加しておこう
|