張りのある面構成と、シャープなヘッドライトなどで独特の存在感を醸すプレサージュのボディは全長4840mm×全幅1800mm×全高1685mm(FFのX&V、ハイウェイスターは幅が更に大きい)。先代に較べると全長と全幅が若干拡大され、全高はやや低くなったこのサイズは、現行オデッセイやイプサムといったライバルとほぼ同レベルだ。
コクピットに乗り込むと、センターメーターと、その手前のセンターコンソールに操作/視認系を集めたインパネが目の前にある。シフトレバーも同じくセンターコンソール配置。Pレンジから手前に引く直線シフトだが、ちょっとレバー位置が遠いのが気になった。それ以外に操作系は整然と並んでおり扱いやすい。
メーターをセンターに集めた事でハンドル前のダッシュボードはツルンとしているが、ここは助手席共々大きな蓋付きの収納スペースになっており、内部に電源やカーウイングス対応の携帯をセット出来るようになっている。センターやシート下などにも収納スペースが豊富に設定されるのも新型プレサージュの大きな特徴だ。
セカンドシートは開口幅700mmと広いスライドドアと、380mmの低いフロアによって乗り込みは用意。ちなみにパワースライドドアは左側のみにオプション設定。このクラスで両側スライドとなれば、双方にパワー機構が欲しいところだが、右側はオートクロージャーのみとなっている。ちなみにスライドドアの窓は両側ともパワーウインドーで昇降し、全開で3分の2まで開く。これなら子供の酔い対策も万全だろう。
セカンドシート左右5:5の2分割式で、前後方向に加え、左側が横方向にもスライドする。これを離せばセパレートシート、繋げればベンチシートになるというわけだ。同様の機構はマツダのMPVにも「カラクリシート」の名称で採用されるが、MPVはどうアレンジしても2人掛けだったのに対し、プレサージュは繋げたときに3人乗りとなるのが特徴。もちろん固定式のベンチシートより横幅は小さいが、イザというとき3人が座れる利便性は有り難い。
サードシートへの乗り込みにも工夫がある。左側のセカンドシートにリモコンウオークインという機構が設けられているのだ。これはセカンドシートの背もたれの前倒しをアクチュエーターで運転席から操作出来る物。背もたれが倒れた後はスプリングの力で自動スライドし、3列目への乗降を助けるのである。クルマに不慣れな祖父母を後席に招き入れる場合など、運転席側から操作出来るので、これは便利だ。全車に標準装備というのも有り難い。
こうして乗り込んだサードシートも居心地は上々。背もたれの高さが低いのでヘッドレストを伸ばさないと背中の落ち着きは悪いが、足元スペースに余裕があって膝を急角度に折り曲げるような不自然な姿勢を強いないし、頭上空間もそこそこ余裕がある。ただ、ここに3人が横並びするのは狭いだろう。プレサージュで快適なのは、1列目から3列目まですべて2名ずつで座った時だ。第一、センター席は2列/3列ともに中央に割れ目があり、ヘッドレストも用意されないので常時使う気にはなれない。中央席はあくまでも緊急用といった感じだ。
3列目の折畳み機構にも特別な仕掛けがある。リヤゲート側から操作するプルリングが設けられており、これを軽く一回引くと座面が垂直に立ち上がり、そこに背もたれが倒れ込んでラゲッジルームが拡大するのだ。また、セカンドシートを前寄り(10ノッチあるスライドの中間より前)にセットした状態でリングをもう一段引くと、直立していたサードシートの座面が水平位置まで前倒れして更に広くなるスーパーラゲッジモードも設定される。セカンドシート自体に特別な折畳み機構は無いので、このモードでの積載量が特に大きいというわけではないが、ともかく簡単にサードシートが畳めるのは便利だ。また、リヤゲートはガラス部分だけが開閉可能なハッチ付きと、細部まで使い勝手の配慮が行き届いている。