まず運転席に座ってみると「とにかく広い。背が高くて後ろが長い」というのが第一印象。ルームミラーを調整しようにも、座ったままだと私の手じゃ届かないくらいだし、横方向も縦方向もとても軽に乗っている感じがしないのだ。とにかくスペース効率を考えた四角いエクステリアどおり、室内の内装も全部がパツンと断ち下としされたデザインになっているために、無駄がまったくないのである。
そしてただスペースを提供しているだけではないところが、タントの小技が効いているところ。とにかく小物入れが多いのだ。まずステアリングの前がガバッとあくし、グローブボックスも深い。その上にもまたボックスがあるといった感じ。またその小物入れ軍団が、細かく分かれていなくて、ガバッと開くところが自由に使えてかえって使い勝手がいいように思える。さぁこれで終わりかと思ったらそうではなかった。フロントのベンチシートの間にあるセンターアームレストを倒してみたら、なんとフタ付きの小物入れになっていた。その前には四角いパックのドリンクもOKのホルダーまで完備。最近のカメラ付きの分厚い携帯電話を置いておくにもよさそうな感じである。
おかげで腕を置いたときのアームレストのフィーリングとしては固いのだが、それよりも小物入れとしての機能の方が断然勝っているのでヨシとしよう。さて、お決まりのシートポジションだが、シートリフターはないものの、チルトステアリングが装備されていて、この調整幅がなかなか大きく取られている。そのため小柄な私でもきちんとしたポジションが取れるのはありがたい。ただし、シートベルトのアジャスターは欲しいところだ。シート自体はフラットでペッタンコな感じで、あまりクッションの厚みによるストローク感は感じられないのが、少々残念なところ。サンバイザーも大きめのものがついているが、私のポジションだと全然足りず、サングラスが必要不可欠になりそうな感じだ。
視界的には、インパネのセンターがセンターメーターの上を頂上にして盛り上がっているものの、インパネデザインの凝ったムーヴよりは見やすい。しかしインパネの前端が下がったワゴンRのような見易さはないといったところだが、三角窓がとても大きく、デザイン面だけでなく本来の三角窓としてバッチリ機能しているために、視界は良好と言えるだろう。ドアミラーも大きくてみやすい。シフトレバーは、すぐ手の届くエスティマのように縦方向に動かすインパネシフト。腕を振り上げなくていいぶん、私的にはコラムよりは使いやすい。エアコンの風量スイッチは少々視界からさまたげられるが、問題のない程度と言えそうだ。
さてお次は後席。リアシートは脅威のロングスライドである。1番前にしても足元は全然広々としているものだから、最後端にセットするともはや完全に足を伸ばせるくらいのスペースである。そして、横方向もメチャクチャ広く、座面も大きい。背もたれも十分。フォールダウン式のシートアレンジが採用されている場合、座面も背もたれも短くなりがちなのだが、そこは2000mmの室内長を誇るタントだけあって、上手く折り合いがついたようである。しかし、座面は超フラットでクッションの厚みも少なめなので、座り心地も固めで、ホールド感はあまりない。しかし、周りはすべてガラスという感じで、ホンダのモビリオよろしく開放感はバッチリだ。
さて、さすがにそこまで後席を下げたままでは、荷室を覗きこんでも広々スペースというにはムリがあるが、少し前に出すだけで軽としてはかなりの積載能力を発揮してくれる感じとなった。さらなる期待を持って、後席をフォールダウンさせると、もうものすごいといっていいほどのスペースが待っていたのは言うまでもない。