2000年秋にデビューし、2003年9月に超ビッグマイナーチェンジと言っていいほどの大幅な手を加えられた、コンパクトミニバンのストリーム。その際に、オデッセイに追加され大人気グレードとなったアブソルートが、ストリームにも追加されていた。オリジナルモデルは、1700ccと2000ccなのに、9月の時点ではなぜかアブソルートは1700ccにしかラインアップされていなかったので、いずれは…と思っていた方も多いだろう。その予想通り、昨年12月4日より2000ccのアブソルートが発売されることとなった。
元々コンパクトミニバンの中でもスポーティだったストリームに、マイナーチェンジで先進装備&快適性&使い勝手などのバージョンアップが図られ、よりスポーティさを追求した1700ccアブソルートがスタイルをメインに追加され、今回2000ccでよりアブソルートらしい走りを具現化したという感じだ。今回追加された2000ccエンジンは、新開発の直墳ガソリン「DOHC i−VTEC I」エンジン。クラストップレベルの15.0km/リットルという低燃費と超―低排出ガスのクリーン性を誇る。希薄燃焼直墳エンジンの3ツ星認定はこのエンジンが初となる。
このエンジンのいちばんの特徴は、センターインジェクション。従来の直墳エンジンは、シリンダー斜め上方にインジェクターを配しているが、シリンダーの中央上部にインジェクターを配置することにより、シリンダー側壁への燃料付着を防ぎ、また常にピストンに対し垂直に燃料を噴射できるために、燃焼室内に理想的な混合気分布が作れるのである。またバルブを1つ休止することにより、スワール(旋回流)を上手く起こすなどの技術も合わせることによって、空燃比65:1という超希薄燃焼を実現している。ストイキと呼ばれる理想空燃比が14.7:1、従来の直墳エンジンの空燃比が40:1くらいということを考えると、その超希薄ぶりが伺えるだろう。
そして、通常10%くらい流用されているEGRを40%に増量することや、新開発の触媒との組み合わせでクリーン性能をも実現したというわけだ。またバランスシャフトなどを採用することで、静粛性も高められている。組み合わされるトランスミッションは、オデッセイに採用されているトルクコンバータ付きのCVT。オデッセイにはなかった、すべてのモードで高回転シフトとなるSモードが新たに加えられ、よりスポーティな走りが可能になっている。
また1700ccモデルよりも、ステアリングコラムの剛性UPが図られており、例えワインディングに持ち込まずとも、乗ってすぐに応答性、安定性、フラットライド感の向上が感じられるほどハンドリングの違いがある。これには1700ccと同じ補強が施された、ガッチリしたボディも効いているようだ。そしてもちろん205/50R16のタイヤに合わせて足まわりもチューン。ただし、むやみに固められたものではなく、アブソルートのコンセプト通りしっとりしなやかスムーズに仕上がっているので、適度なスポーティ感と乗り心地のよさのバランスが非常に心地イイものとなっている。
欧州車を彷彿とさせるその乗り味は、ミニバンに乗っていることをついぞ忘れさせるくらいの見事な仕上がりで、少々路面の悪い道でもガツンとした突き上げ感があることもなく、見事にいなしてくれている。サイズ的にもオデッセイより取り回しがしやすいので、ノシノシと押していくようなオデッセイに対し、ヒラヒラと駆け抜けていくストリームといった感じで、ホンダのスポーティミニバンのピラミッドに、見事にはまっているという感じだった。