ボルボのなかでも“R”というと、非常にトクベツな存在...ということができる。
とくに現行のS60 & V70に設定されるRは、ボルボ自身“第2世代”と位置づけ、その進化ぶりをアピールするほど。“R”とはボルボ流の解釈によれば“Refinement”を象徴するもので、動力性能、ハンドリング等トップパフォーマンスであることは当然として、それが洗練された形で表現されているところがポイントだ。
さて、そんなRシリーズが、2005年モデルでもS60とV70に設定された。特別限定車として設定された昨年に続くもので、今回はS60Rが2005年3月までの受注期間限定、V70Rが700台限定となっている。
おもな変更点は、外観では新デザインのランプ類、バンパーの採用、フルカラーコーディネート化など。ノーズ部分の形状は従来型どおりR専用だが、モールがボディ同色化されたのが新しい。また2005年モデルでは、両車ともリヤバンパーも新造形だ。細部ではブレード一体式ワイパーの採用なども。R専用にベゼル部分がサテンシルバー仕上げのバイキセノンヘッドランプも採用。さらにR専用の8J×18インチアルミホイールが標準装備(昨年は17インチ)。ボディ色にはチタニウムグレーパール(S60R撮影車色)、フラッシュグリーンメタリック(V70R撮影車色)ほか全6色の設定(ブルーの昨年と品番が異なる)。
内装ではロールシャッター付きの新デザインのセンターコンソールを採用。トリム類はブラック&ブルーステッチで、メーターバイザー部分はレザー仕上げ、文字盤がメタルブルーのメーターも昨年モデル同様に採用される。
搭載エンジンは2521ccの排気量をもつ直列5気筒DOHCのハイプレッシャーターボ。スペックは最高出力が220kW(300ps)/6000rpm、最大トルクは50Nm(35.7kg-m)/1850〜6000rpm。これに5速ギヤトロニック(R専用のスポーツモード付き)が組み合わせられる。また電子制御AWDシステム、FOUR-Cアクティブパフォーマンスシャシー(“アドバンスト”付き3モード)ほか、ブレンボ社製専用ブレーキも奢られる。
走らせてみると、S60 R、V70 Rとも、これまでのどのRよりも、性能を発揮する幅がより広がった印象だった。もちろんロールが少ないアドバンストモードは極めてスポーツ性が強調されるが、スポーツとコンフォートの両モードは、ボルボのオーナーが自分の気持ちを“日常”と“スポーツ”に切り替えるイメージにとてもマッチしていると思われる。すなわち日常なら、いわゆるボルボらしい懐の深い乗り味が楽しめるし、スポーツなら、しなやかながら十分に走らせることが楽しめる“足”に切り替わってくれるのがうれしいところ。乗り味が犠牲になっていないのは、装着タイヤ(ピレリP ZERO ROSSO)のキャラクターの恩恵もある。エンジンパワーも絶対性能は十分だが、ゆったり走ってもパワー感がスムースだし、いざというときにはキレのいい加速を味わわせてくれる両面性が魅力だ。