フォード モンデオST
モンデオSTは「走らせる」という本質的な楽しさが味わえるピュアスポーツセダン
レポート=島崎七生人 写真=ZIPNIX(2005年5月2日)
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同じフォードなので同一視しがちだが、ヨーロッパ・フォードというと、大陸的なアメリカ産のラインアップとはひと味違うキャラクター、素性をもっている。イメージをまとめると「クルマとしての機能、実用性を重視しながら、走りの気持ちよさもおろそかにしない」といったところか。それは現在日本市場に導入されているフィエスタ、フォーカス、モンデオの各車に通じていえる。
そんなヨーロッパ・フォードのラインアップで、ひと際、存在感をアピールするのが「ST」シリーズだ。STはヨーロッパ・フォードの高性能車ラインの総称で、フィエスタ(フォーカスもカタログに写真がある)にも同名のモデルが設定される。これらのモデルは「フォード・チームRS」と呼ばれる、フォードの特殊車両開発部門とレース部門が合体した、スペシャルなチームの手により生み出される。従って、ベース車両はあくまで量産車だが、走りの性能により磨きがかけられ、ブランドのイメージアップの役割も任務として与えられたモデルなのである。
モンデオST220と呼ばれる今回の試乗車は、資料によれば、かなりの部分に手が入っている。エンジンはV6 GHIAでは2500ccだが、同じV6ながら3000ccの排気量とし、吸・排気系、カムプロファイルを始め、ピストン、コネクティングロッドの質量の均一化、大型ラジエターやオイルクーラーの採用など。サスペンションもダンパー&スプリングの専用チューニングを始め、アーム類の取り付け位置の変更など、実施内容は本格的だ。
外観は18インチタイヤ&ホイールが目に止まるも、エアロアイテムはむしろ控えめ。しかし低く構えたフォルムが、タダ者でないことを伝えてくる。
そして走らせてみると、スタート時こそ締め上げられた乗り味を意識するが、走り出せば乗り心地もスムースでフラットな印象に一転する。
そして何といってもエンジンとハンドリングの楽しさは格別で、エンジンは5速・30km/hからでも加速する粘りとともに、6750rpmの許容範囲まで、とにかくスムースに回り、エンジン回転が上がるにつれ、気持ちよいパワー感も味わえるのが魅力。100km/hは5速では3000rpm、6速では2500rpmで、高速領域の余裕は十分なもの。166kW(226ps)/280Nm(28.6kg-m)のスペックはダテではない。
ハンドリングも全体にクルマの挙動に無駄がなく、意のままに自分で操っている感覚が楽しめる。クルマを走らせることの本来的な楽しさが存分に味わえる、ピュアなスポーツセダンというところだ。
STの象徴であるブラック・メッシュのフロントグリルのほか、デュアル・エキゾースト・パイプ、ブラックメッシュのエア・インテークホール、フロントフォグランプなどハイパフォーマンス・モデルであることを演出する。
シルバー・メーターはブラックパネルにレイアウト。ブラックを基調にしたインテリアはRECARO製8way・フルレザースポーツシートを備え、快適なドライブを楽しむ為のイン・ダッシュ6CDプレイヤーも付いている。
搭載されるエンジンはデュラテック V6 3.0 DOHCエンジンをベースに軽量化、吸・排気効率の向上、及びショートストロークによるスムーズな回転の達成により最高出力226ps/最大トルク28.6kg-mを発揮。これにゲトラグ社との共同開発による6速MTを組み合わせる。

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