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試乗レポート

ホンダ ゼスト



行動範囲を大きく広げる“スイッチ・ムーバーは高速も余裕の走り!

レポート=島ア七生人 写真=ZIPNIX(2006年3月14日)

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概要 どんなクルマか?

スズキ・ワゴンRとダイハツ・ムーブという軽自動車界の2強に対し、ホンダがやっと対抗馬として市場に送り込んできたのが、このゼストだ。世に姿を現わした順でいえば、もともと一昨年の東京モーターショー(商用車ショー)で「P・V」の名で出したコンセプトカーが“出自”となっており、丸みを帯びたルーフラインやフェンダーアーチなど、アウトラインではイメージを残す。

いわば“後発”だけに、いかにトガらせたクルマになってくるか、と思われたものだが、実車はいたって“普通”な印象をもつ。というより、ホンダとしても“ハズし”が許されなかったのだろうか、極めてまっとうで真面目なクルマに仕上げられてきた。

とくにスタイルは、ホンダ車としては地味すぎないか?と思えるほどの手堅さ。フェンダーフレアの奥行き感がもっと出せれば、といった注文はあるが、観覧車のゴンドラのようなライフのスタイルに較べ、見た目の安定感、強さ感はある。ピックアップをイメージしたショーカーの特徴を尾てい骨のように残す、サイドウインド途中のキックアップも、よくよく見れば発見する程度。バリエーションにはNAとターボがあるが、バンパーで形状を作り分けたという程度だ。

インテリアも然り。デザインは機能重視といった風で、クラスは違うがオデッセイやレジェンドのように、インパネが未来感覚という訳ではない。

その代わり、質感と機能にはこだわっている。後席は座面からウエストラインまでの高さをセダンのアコードと同等にし、安心感を追求したといい、事実、座ってみると適度な囲まれ感があり、かつスペースは十分。運転席も、常時点灯メーター(昼間、不意にトンネルに入ったときなどに配慮した)を採用、空調、シフト回りの操作感も上質であるなど、「なるほど」と納得のいく出来だ。

後席はクッションごと足元に畳んで沈み込ませる方式を採用。操作はワンタッチだし、掃き出しフロアの採用で、バックドア側から自転車(26インチのママチャリが積載可能)の出し入れも楽々。ティッシュBOX2箱を呑み込むグローブボックスなど、収納面の実用度も高い。

走りはNAの標準、スポーツ、ターボと3タイプの足が設定され、これにNAかターボが搭載される。NAは街乗りメインで、ライフより幾分か締まった感じの乗り味で、エンジン性能も大きな不満もない。一方でターボは決してドッカンターボではなく、低速で扱いやすく、高速も伸び伸び走れるタイプ。足は、ごく低速で締め上げられた印象だが(それでもストロークを拒否する感じではなく、ショックのカドも十分に丸い)、走らせていくうちに、すっきりとフラットな走りっぷりを披露してくれる。消費税抜きで99.0〜150.0万円の価格設定は、真面目な内容からすれば妥当に思える。


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ホンダ ゼスト 写真拡大2 四隅に張り出したフェンダーで安定感のある全周台形フォルム。流線型ルーフやガラスで覆われたリアピラーなど、こだわりを感じるエクステリアデザイン。テールゲートの開口部は軽自動車トップレベルを達成し、荷物の載せ降ろしもラクラク。

ホンダ ゼスト 写真拡大3 フロントにはゆったり座れるベンチシートを採用。やわらかいウレタン層とあわせて、サイドは高度を高めて設定し、フィット感の良さとホールド性を高めている。

ホンダ ゼスト 写真拡大4 P07A:排気量660cc・最高出力47kW/6000rpm(64ps/6000rpm)直列3気筒SOHCターボチャージャー付きエンジンと、最高出力38kW/6700rpm(52ps/6700rpm)直列3気筒SOHCエンジンをラインアップ



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