三菱 コルト・ラリーアート・バージョンR
マイナーチェンジ前のコルトラリーアートも走りを楽しむことに長けたモデルであったが、マイナーチェンジを受けてバージョンRとなった新型はさらに走りを楽しむことを極めたモデルとなった。
エンジンは7馬力のパワーアップが行われた。この7馬力分も魅力なのだが、さらにその魅力をアップしているのが、新たに採用されたゲトラグ製の5MT。
従来のCVTも普通のATに比べればダイレクト感のある駆動力伝達を感じられるが、やはりMTの比ではない。
ギヤを1速に入れクラッチをつなげば、クルマはグングンと加速していく。3速まではかなりせわしないギヤチェンジを強いられる。レッドゾーンは6500回転から始まるが、確実にトルク感があるのは6000回転まで、6000回転をポイントにシフトアップすれば、加速感は抜群にいい。
またアクセルペダルの操作に対するエンジンのピックアップもよく、クルマを自分の操作下においておきやすい。
エンジンのパワーアップやMTの採用も魅力だが、走りに変化を与えた最大の要因、それはボディ剛性の向上にある。バージョンRのボディは、生産ラインでは限界と言われるまでにスポット溶接ポイントを増加。さらにさまざまな補強部材の採用などにより、ボディのねじり剛性、サスの取り付け剛性ともに30%ものアップが行われた。
ボディ剛性がアップしたおかげで、走りにはキリッとしたメリハリが生まれた。基本的には、ステアリング操作に対するクルマの動きは素直なもの。バージョンRにはASC(アクティブ・スタビリティ・コントロール)が装着されているが、それをオンのままで走っている限りは、つねに安定した動きでクルマを走らせることができる。
また、ASCの介入もお節介なイメージはなく、クルマが本来もっている素直な動きを上手に引き出すタイプのもの。そしてASCをオフにして走れば、さらにアクティブな走りを手に入れることができる。コーナー手前でしっかりとフロントに荷重を移動、そのままステアリングを切り込んでいけば、かなりクイックなターンインが可能。残念なのはその後の加速で、LSDが未装着のため、クルマのロールが収まるまではキッチリとした加速を行うことができないのだ。
そのほか、コーナリング中にオーバーステアが発生した際もアクセルオフでラインを戻すことや、アクセルペダルを急激にゆるめてタックイン現象を発生させることも可能。アクセル操作でクルマの向きを変えられることもバージョンRを走らせて楽しい部分だ。
5速MTならではのキビキビとしてスポーティーな走りが楽しめる。価格も手頃なので、走りを気軽に楽しみたい人にもオススメ。
搭載エンジンは1500ccターボで、パワーは7馬力アップの154馬力となっている。パワフルな走りはターボモデルならではのものがある。
タイヤはスポーツ走行に対応する16インチ・ハイグリップタイヤ。峠道などでもハンドルの切れ角に応じたクイックな走りを提供してくれる。

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