フォルクスワーゲン クロスポロ
クロスポロは1600ccエンジンに6速ATを組み合わせており、動力性能は十分と言える。ベーシックなポロになると、1400ccエンジンに4速ATの組み合わせだから、高速道路や峠道の登坂路で動力性能の不足を感じてしまう人にオススメだ。
今回、芦ノ湖畔の峠道を中心に試乗してみたが、クロスポロはエンジン回転を上昇させるとノイズも高まるものの、音質に違和感がないから不快な印象は受けなかった。4000回転前後から速度の上昇に拍車がかかり、追い越しなどでパワー不足に陥る心配もないだろう。
6速ATはマニュアルモード付きなので、ドライバーが任意のギヤをセレクトして走ることができ、最高出力105馬力の1600ccエンジンを余すことなく使い切ることもできる。今回試乗したような峠道では特にカーブの前でエンジンブレーキを有効に使いたいので、非常に有効な装備と言える。
また特筆すべきは、マニュアルモードでの変速ショックの少なさ。ドイツではMTがメインとなるので、ATの性能を高めることにさほど積極的ではないのかと思いきや、日本のコンパクトカーを完全に凌駕していると言えるだろう。
ハンドリングは、ベース車のポロに近い性格だ。後輪の安定感を重視したもので、横滑り防止装置のESPも標準装着されるので安心感が高い。ベース車のポロではコーナリング時にタイヤのグリップ性能が物足りなく感じる場面があるのだが、クロスポロでは17インチタイヤに少し硬めのサスペンションを組み合わせるなどして、走行安定性を向上させている。最低地上高は20mm高まって少々高重心になったが、踏ん張り感は申し分ないレベルだ。
ただし、乗り心地はやや粗く感じられる。装着されている17インチタイヤは路面のデコボコを拾うことも多く、快適性の面ではベース車のポロに見劣りする印象だ。
この点についてフォルクスワーゲングループジャパンの担当者に尋ねると、「ドイツ本国では概して道路条件が良いので気にならないが、日本では見直す余地がある」とのことだった。
また、アンダーガード風のパーツを装着し、最低地上高を高めたSUV風のモデルなのに4WDの設定がない。これについては、「本国ではポロはMTで乗るクルマ。ATに4WDを組み合わせるのは今のところ困難」という返答だった。
ポロをベースにSUV風に仕立てる発想は面白いが、乗り心地や4WDの設定という点で、日本市場においては物足りなさが残るのも事実。
実はポロの上級グレードとしてクロスポロと同時に発表された1.6スポーツラインというモデルがある。エンジンとATはクロスポロと同じだから、十分な動力性能が確保される。クロスポロとは逆に15mmのローダウンサスペンションを装着し、15インチタイヤを装着する質実剛健なモデルだ。
こうしたモデル展開によって、クロスポロのオシャレな面が一層強調される、何とも心憎いラインアップ設定となっている。
最高出力105馬力のエンジンは、6速ATとの相性も良く、常にパワフルな走りが楽しめる。1600ccエンジンによって爽快なドライブが楽しめるのがクロスポロの魅力と言える。
マニュアルモードのティプトロニック付き6速ATが採用されており、国産車と比べても走り、燃費ともに有利なポイントとなる。
クロスポロは17インチホイールを採用している。40扁平タイヤのために乗り心地は硬いが、外観のファッション性は高い。

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