レクサス LS460 バージョンS
現行型のLSは、エンジンからプラットフォームまで、あらゆる部分を一新させた。その結果、走行性能も格段の進歩を見せている。
特に注目されるのが、新開発されたV型8気筒の4600ccエンジン。車両重量が約2トンに達するボディだが、最高出力は385馬力、最大トルクは500Nmに達することもあって動力性能は十分。静粛性も抜群のレベルだ。
しかも、単に静かなだけのエンジンではない。1500〜3000回転付近では抜群の静粛性を誇るが、4500回転付近を上まわるとエンジンの鼓動が心地好く伝わってくる。吹き上がりもこの回転域から鋭さを増し、スポーティな回す楽しさも味わえる設定だ。従来のLサイズセダンは快適性のみを追求するイメージだったが、LSではドライバーが運転する楽しさも大切に考えられている。
走行安定性のレベルも高い。コーナリングの最中にブレーキングを強いられても、後輪がしっかりと踏ん張るタイプでドライバーを不安な気分にさせない。これは最近のクルマでは常識となったセッティング手法だが、LSは大柄でボディの重いLサイズセダンながら、軽快感も併せ持つ。ここがLSの走行性能において一番の特徴といえるだろう。
ライバル車とされるメルセデスベンツのSクラスと比べると、乗り心地の重厚感、高速走行における安定感という点でLSは見劣りする。しかし、Sクラスを日本の曲がりくねった峠道に持ち込むとボディがいかにも大きく、重く感じられるのに対し、LSでは違和感をあまり抱かせない。「重量感」という意味ではクラウンなどに近い感覚でドライブできる。
国産のLサイズセダンを所有しているユーザーがメルセデスベンツに乗ると、「やっぱり造りが違うなぁ!」と感心する場合もあれば、「ボディが重く、大きく感じられる」と違和感を抱くこともある。メルセデスベンツに感心するユーザーから見れば、LSの乗り味は高級車らしさの乏しい物足りないものだろう。しかし、違和感を抱くユーザーにとっては、馴染みやすい乗り味と受け取られるはずだ。
このように見てくると、LSはトヨタ車の特徴を受け継いだ高級セダン、つまりセルシオの後継車種といえる。トヨタでは「レクサス」を別のブランドとしたいようだが、それは実際のクルマ造りとリンクしていない。
また、海外はともかく、日本における「トヨタ」は50年以上におよぶ歴史と40%を超えるシェアを持った絶大なブランドだ。車名はLSでもセルシオでも良いが、トヨタのトップモデルには違いないから、販売ディーラーも「トヨタ店」とするのが好ましいという声があるのも事実。
そもそもセルシオの時代はトヨタ店とトヨペット店の併売だったから、販売店の数は2000店舗以上を誇った。それがレクサスはわずか160店舗。セルシオレベルの販売台数をもしこなすとしたら、160店舗しかない状態ではLSの購入が難しくなることは想像に難くない。
最高出力385馬力を発揮する4600ccのV8エンジンを搭載する。静粛性の高さ、パワフルさは世界的なレベルで見ても非常に高い。
変速機は8速ATを搭載。これほどの段数が必要なのかというほどのギア数だが、きめ細かい変速を行いパワーを無駄なく使えるように設計されている。
タイヤは18インチと19インチが用意されている。求める走りのテイストによって選ぶことができ、レクサスをより個性的にドレスアップして楽しめる。もちろん、走りの性能の違いも体感できる。

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