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【Vol.18】クルマの値打ち(2003/11/14更新)

 

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思わずヤル気になる新型プリウス

実はここ2 週間ばかり、仕事場を完全に閉鎖して、もちろん仕事もおっぽり出して(というか必死で書き溜めして)、久しぶりにの〜んびり羽根を伸ばしてきました。たまにゃ休まなきゃ脳が乾いちゃいますもんね。
でも、団塊の世代の一人としては、やっぱりどこまでも仕事中毒なんでしょうか、遊びに行くにも何か働いてる実感っていうか、「怠けてるわけじゃないぞ」の言い訳が欲しかったりするんですね(ちょっとミジメかも)。
そういうわけで、買ったばかりの新型トヨタ・プリウスで九州と四国を漫遊してきたんで、なんと納車から1 ヵ月足らずで5000km以上も走っちゃいました。で、結論。とっても気に入ってます。まず燃費、知りたいでしょ。この5000kmで平均19.98km/l です。3ナンバーの5 ドアセダンで、ケチらず好きなように走って(乗ってたのは私とカミサンと、2 週間ぶんの旅行荷物と山のような土産物)、この成績なら立派なもんです。
これ、本当なら月間平均20km/l 以上は行けたはずなんです。でも、某所の峠で煽られちゃったのね、ぶっといタイヤ履いたフェアレディZ に。そこで旧型プリウスなら素直に道を譲ったんだけど、あいにく?新型は走りもいいんですよ、本当に。だからついついヤル気が出ちゃって、結果としては勝っちゃったんだけど、その区間だけは燃費も13km/l ぐらいに悪化したんで、惜しいところで平均20km/l を達成できなかったわけ。

すべての技術は効率を追求する

性能といえば、これまでの旧型なら高速道路を○○km/hで巡航するのに、けっこう頑張って踏まなきゃならなかったのに、今度はうっかり踏みすぎちゃって、あわててアクセル戻すことも多いんです。つまり、まったく普通の2000cc級と同じように走れて、その部分だけだと確実に20km/l は越えてるんで、まあ凄いかな、と。
で、こんなクルマと暮らしてると、知らない間に意識も変わりますね。なんだかこの世にオサラバして三途の川を渡っちゃったというか、普通のクルマに対する意識と目線が遠くなってるんのが、自分でもわかるんですよ。良く言えば、客観的に見ることができるようになったんでもありますが。燃費だって、みんな「うちのクルマ、10km/l 以上は延びるぜ」なんて、自慢げに言ってませんか。そりゃオデッセイあたりでそれだけ走りゃ優秀ですけど、私だけじゃなくプリウス・オーナーだったら、それぐらいの数字なんか意識水準以下だったりして。
だって、スタンドで給油して計算して、旧型プリウスなら15km/l 以下、新型なら20km/l 以下だと、機嫌悪くなっちゃうんです、私。我が家にも、もっと燃費の悪いクルマありますけど、だんだん乗らなくなりましたもんね。
こうして燃費の話ばかりしてると、なんだか家計が助かるとかどうとかみたいに聞こえるかもしれないけど、これ、実は大変なことなんです。大袈裟に言えば機械としてのクルマの値打ちの根源にかかわることなんですよ。クルマって、技術の産物じゃないですか。それですべての技術は、何十万年前かの旧石器時代から今までずっと、一つの方向しか追求してないんですね。「効率の向上と使いやすさ」だけなんです。石を割って作った包丁も、さらに切れ味の良い石を探すとか割り方を工夫するとかいろいろあって、その次には青銅を発見して、それが鉄になって───と来てるわけ。その方が切れ味が鋭かったし、切りやすかったんでしょう。

レースも実は効率競争

それがクルマなら、ある量のエネルギー源でどれだけの仕事ができるかってことになるわけで、そこそこ速く走れても、ジャブジャブ燃料使ってたんじゃ、設計者としても自慢になりません。そのへんの効率競争が、これからますます激しくなると思うんですよね。一見ガソリン使いまくりに見えそうなレースでも、どのタイミングでピットインして何リットル補給すれば、その後どれぐらいのペースで何周走れて、相手との位置関係がどうなるかとか、燃費が作戦の基本になってますもん。今度の休暇の途中で臨時に取材の仕事に戻った九州オートポリス・サーキットでの全日本GT選手権なんか、もろ燃費とタイヤの勝負なんですから。
それはともかく、博多の中洲でこんなこと、ありました。季節も季節なんでフグ食いに行って、ヒレ酒も堪能して、いい気分で歩いてたら、まあ大きなゲーセンがあって、ほら、プレステで「太鼓の達人」ってあるじゃないですか。あれ的なのがあったんで、ほろ酔い加減でテケテッテンとかやってたわけ。そしたらいきなり斜め後ろから「あっ、クマクラさんだ。いつも読んでます、頑張ってね」だって。声をかけてくださるのは嬉しいんだけど、やっぱり場合が場合ですよね、「あっ、どうも」とか、バチを振り上げたまま固まってしまった私です。カッコわる〜。
休暇中に熊サンが取材にいったオートポリスでのレースでは、写真のデンソーサードスープラGTが優勝。一見ただのスピード競争のようだが、その実、燃費とタイヤの勝負と言っても過言ではない。




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