|
Car@nifty |

トーナメントベスト16戦、最初の組み合わせは、予選1位通過の手塚と16位通過の内海。しかし、ここでいきなりの波乱が待ち受けていた。手塚が先行する1本目は、内海を引き離す展開で手塚のアドバンテージを得たのだが、先行と後追いを入れ替えた2本目。1コーナーの進入でスピードの速かった手塚が内海の真横に並んだものの、減速しきれずに内海をプッシング。そのまま内海がコンクリートウォールに叩きつけられ、フロントサスペンションを大破してしまったのだ。
この走行によって予選1位の手塚は失格。内海が勝ち進むことになるものの、大破したマシンを、ベスト8戦までに修復しなければいけないというハンデを背負うこととなる。 またベスト16のもうひとつの見どころは熊久保vs谷口。どちらも大きなミスがなく“これぞ追走”というギリギリの走りで観客をわかせたが、わずから熊久保の走りのほうが谷口に勝っていたと判断されて熊久保がベスト8に進んだ。
ベスト8戦はフロントサスペンションに応急処置を施した内海が川畑と対戦するものの、川畑のすごい角度のドリフトに圧倒される形で川畑の勝利。続く、末永vs古口の対戦はスピードに勝る末永の勝利。今村vs斉藤は今村が貫禄の走りで斉藤を圧倒。熊久保vs野村は、野村のスピンで熊久保が勝ち進んだ。
ベスト4戦は川畑vs末永。シリーズ戦では何度となく対戦し、ことごとく川畑が勝っていたカードだが、サドンデス戦で川畑がドリフトの角度で勝負しようと1コーナーの進入で角度をつけたところコントロールを失ってイン側に設置されていたポールに接触。マシンのフロント部を大破して自走不可能となり、末永の勝ちとなった。
もうひとつのベスト4戦は今村vs熊久保。お互いに自分のイン側のラインをあけて「入れるものなら入ってこい」という潔い戦いとなり、非常に見応えのある内容の濃い対戦となった。だが、お互いにインに入った後、相手にもインに入られて決着がつかずにサドンデスへ。しかしこのサドンデスでも決着がつかず、お互いに一歩も引かないバトルに対して会場は拍手喝采に包まれる。そのなかから会場内の「もう一度」のかけ声によって、再びサドンデス戦にもつれ込むこととなったが、この戦いでも決着がつかず。またしても3度目のサドンデスにもつれ込んで、会場内のボルテージは一気に高まった。
決着がついたのは、今村が後追いとなったときの2コーナー。今村のドリフトが戻ってしまい、熊久保が決勝戦へと進むことになった。しかし会場からは見事な勝負を見せてくれたという意味で、負けてしまった今村にも惜しみない拍手が送られた。
死闘を繰り広げた末に辿り着いた決勝戦は末永vs熊久保というカード。後で末永は「決勝の前にあんなにいい追走を見せられたら、こっちもやらないわけには行かないでしょう」と言ったように、今村vs熊久保の走りに感化されて、熊久保の胸を借りる気持ちで正々堂々と勝負。この意気込みがまた“これぞD1”というギリギリの戦いを生み出す結果となり、勝負が付かずにサドンデスへ。再び会場内が大歓声に包まれた。
ここでもまたサドンデス1回目では決着がつかずに五分。サドンデス2回目でもお互い相手のインに詰め寄るビタビタの走りで決着がつかず、3度目のサドンデスに突入。しかし末永が後追いとなったとき、2コーナーから先で熊久保に引き離され、これが熊久保のわずかなアドバンテージに。この差が決定打となり、1日目のお台場エキシビションは熊久保が優勝を飾った。
とにかく金太郎飴のようにどこを切っても、食い入るように見てしまうほどレベルの高い追走ばかりだった1日目。明日もこの選手達がどのような走りを見せてくれるのか、非常に楽しみだ。

2位 末永正雄選手:いつもよりも小さめのタービンを使用し、短いストレートでの加速を重視した3台目によって勝ち進んだ末永。チームの作戦がこの結果を生み出したと言ってもいいだろう。