数値に表せない魅力
[ ルーテシア ]
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01年型のルーテシア1.6RXEを新車で買い、5年目に突入しました。特段、車好きでないのに、ルーテシアを選んだ理由は、ひとえに乗り心地の良さにつきます。ルノーオーナーなら必ず見舞われるトラブル(愛車の場合はハーネスの接触不良、外気温計の故障、エアバッグランプの点灯等々)にめげず、走行距離を伸ばしてきました。
同クラスの国産車に比べ、エンジンフィールはもっさりしています。ATは日本の道路事情にマッチングされていません。ゴーストップの多い町乗りは苦手です。カップホルダーひとつなく、ドアミラー格納も手動です。快適装備てんこもりの国産車とのギャップは甚だしいものがあります。
ただし、この車の真価は、アベレージスピードが高くなる高速道路で発揮されます。全長わずか3.7bなのに、直進安定性はすばらしく、剛性の高さをうかがわせます。ピッタと狙ったラインを進むことができるのです。大げさでなく、前車のオッデセイ(全長4.7b)並の直進安定性や剛性感なのです。わずか90馬力の古いタイプのエンジンですので、かっとぶことはできませんが、130`から140`前後で延々長距離を流すのが得意です。まさしく小型車なのにツアラーなのです。
高速道路の段差や継ぎ目もうまくいなすように吸収します。ダンパーやサスペンションの設定は、やはりフランス車の妙味なのでしょう。数値で分かりやすく説明しにくいのです(工学上、難解な形での数値表現は専門家にはできるでしょうが)。もちろん決定的なのは、いうまでもなくシートの出来でしょう。このシートに一度なじんだ体が、ほかの車のシートに耐えられるのだろうか、一点だけの恐怖によりルノーファンを続けている人は多いと勝手に推察しているのです。(私がそうだからです)
ルーテシア(2代目クリオ)RXEはとりたてて誇るべき性能も装備もありません。ただ、車を道具として合理的にとらえ、千`単位でドライブする(欧州内都市間移動やバカンス)ことを視野にしたフランス(あるいはEU)文化によって育まれた小型車だなあと、乗っていてつくづく感じるのです。自動車の無国籍化(グローバル化ともいう)が進む中、異文化をフランスをいい意味でも悪い意味でも感じさせる車なのです(サンクや初代クリオ、さかのぼってルノー4のほうがその意味ではもっと優れた車かもしれません。2代目クリオはフランス的な「あく」は薄まってはいます)。虚飾を廃した合理思考、走る、止まる、曲がるの基本をおさえた車作りは、国産車に比べるとローテクですが、乗っていて愛着がわくのです。
by.ラ・フランス
2006年3月5日
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