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WRCレポート

<デイ3>WRC第5戦 ヨルダン・ラリー

●波乱のWRCヨルダンはヒルボネンが今季初勝利を挙げる

ダニエル・ソルド(シトロエンC4WRC)初優勝の夢は、フォードが用意した巧妙なトラップにより潰えた。WRC初開催となる第5戦ヨルダン・ラリー、優勝を果たしたのは前日3位のミッコ・ヒルボネン(フォード・フォーカスRS WRC07)だった。

デイ1、デイ2と首位を保ってきたソルドは2位。チームのエースであるセバスチャン・ローブ(シトロエンC4WRC)が予想外のアクシデントで優勝戦線から脱落した今回は、ソルドにとって初勝利を手にするまたとないチャンス。しかし、ソルドはフォードの戦略にはまって最終日のデイ3を不利な1番手走者として走ることになり、フォードの目論見どおり路面を覆うルーズグラベルに足もとをすくわれた。結局、ソルドはデイ3最初のSS17でタイムが伸び悩みトップの座をフォードのヤリ-マーティ・ラトバラ(フォード・フォーカスRS WRC07)に明け渡し、2位ヒルボネンに次ぐ3位にドロップしてしまった。SS18ではラトバラが左リヤサスペンションにダメージを負ってトップ争いから脱落するが、ソルドは最後まで前を行くヒルボネンを駆逐することができず。両者の差はステージごとにどんどんと広がっていき、最終のSS22でソルドがスピンをきっしたことで決着がついた。

「フェアではない」と、デイ2終了後フォードのやり方を批判したソルドだが、競技終了後のポディウムでは1段高いところで表彰されるヒルボネンを笑顔で祝福。ソルドの怒りはドライバーではなく、作戦の遂行を命じたフォードに向けられているようだ。恐らくソルドも、シトロエンから命令されれば同じことをしたに違いない。ヒルボネンの気持ちもよくわかるのだろう。

第1回WRCヨルダン・ラリーはヒルボネンの今季初優勝という結果で終了した。2位はソルド、3位にはこれで今季4度目のポディウムとなるクリス・アトキンソン(スバル・インプレッサWRC2007)が入った。ただしアトキンソンと2位ソルドの間には3分43秒8という大差が広がっており、依然としてスバルがシトロンやフォードと対等に戦えるレベルにはないことが表面化してしまった。ペター・ソルベルグのマシンに起きたトラブルの数々を考えても、スバルがトップ争いをするためにはクリアしなくてはならない課題が山積みだ。

唯一パー・ガンナー・アンダーソン(スズキSX4WRC)が最終日まで生き残っていたスズキは、デイ3のSS18でアンダーソンが4位のタイムを出すなどその進化をアピール。ただし、少しばかり激しく攻め過ぎたのかSS19でアンダーソンはコースアウトをきっしてリタイアとなってしまった。マシン、ドライバーともにさらなる性能向上が必要なことは間違いない。

W1
フォードのエースとして、ヒルボネンがようやく今季1勝目を手にした

W2
ソルドが“掃除"したクリーンな路面をアタックするヒルボネン

W3
アトキンソンの今季4度目となるポディウムフィニッシュを喜ぶD.リチャーズ



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